インスペクションは ホテルの新「おもてなし」!

☆ホテルではゲストをお迎えする際、インスペクターによる客室の点検作業を行っている。清潔で安心できる宿泊をして頂くため、100項目以上の厳重ポイントで確認する。ここでは、ホテルのプロがインスペクションでどのような点に注意をしているのか秘訣を紹介していきます!

インスペクション = 客室点検でディテールと清潔さをチェック

ホテルでは、客室を常に高品質に保つため、インスペクションと呼ばれる、

厳しい部屋の点検作業があり、ゲストの到着前に入念に行っている。

この作業は、ハウスキーパーが清掃した部屋を、別ラインの目線で再度チェックするこ

とにより、見過ごされた汚れや補充漏れなどがないように点検する大切な工程である。

ハウスキーパーの清掃の品質は、日々行われる清掃やサービストレーニングにより

会社のスタンダードを繰り返し見直すことで、より安心して宿泊していただける。

知っていましたか? 客室には100項目以上のインスペクションチェック  項目があることを!

客室内には外部から運ばれてくるリネン類、タオル類、海外から輸入されている

調度品やアメニティなどもあり、家具や内装なども含めると部屋一つを清掃するのに

100以上のチェック項目が存在している。 

それ故、現場を離れ行う、ゲスト目線のファイナルチェックが必須である。

どのようなベテランハウスキーパーであっても私たちは所詮人間で、ロボットではない。

人間は完璧な生き物ではない..誰もがミスをするという考えのもと段階的にインスペクショ

ンという工程が行われる。 

特にホテルなどでは建物の構造上、時間帯により、太陽光線の角度や強さが違うため、様々

な汚れが見え隠れしてしまうこともある。

目を閉じても清掃できるほど部屋のことを熟知しているものであっても点検は2工程以上

の回数と、別ラインの眼で見ることが望ましい。

最後の1分を自分がマネージャーやゲストになったつもりで

マネージャーの目、ゲストの目で俯瞰するという時間を取ることも大切だ!

その時間を作れるハウスキーパーはプロフェッショナルであり、部屋のクオリティーが

非常に高い! 信頼性も高い! 

インスペクションのやり方

部屋の一か所を起点に、備品や家具を手で触りながら、注意深く目視し一つの角から次の角へと順々にまわるように移動し一つ一つの項目を細かく点検する、そして最後にまた最初の起点に戻る!

インスペクションの際、下記の点に特に気をつけ、一つずつ隅々まで点検していきます

  • 汚れ残しはないか? 
  • 補充漏れはないか?
  • 家具が正しい位置に戻っているか?
  • 空気に悪臭や香水、たばこなどに臭いがないか?
  • カーペットやリネンなどにシミはないか?
  • 電気製品や金庫が正常に動いているか?
  • カップ、ガラス類に曇りやかけがないか?
  • ゲストタッチポイントの拭き残しがないか?            ゲストが使用するドアノブ、リモコン、取っ手、電話、ソファなど   の点検強化はコロナ禍による清掃の新たな基準である!

インスペクションは五感をフルに使用するため、風邪で鼻が利かないとき、花粉症がひどい

時に行うのは最適ではない。

特に今はマスクで防護するため、臭いの感覚がますます鈍くなってしまう。

インスペクションはチェックリストに従い順番通りのやり方で、確実に数をこなしていくこ

とにより、段々とクオリティーが高くなっていくのを実感できる。


経験を積むと、商品知識が増えるように、様々なインスペクションのことが感覚として

体でわかってくるようになる。

その感覚とは、客室の部屋のドアを開けた瞬間、また2,3歩部屋の中に足を踏みいれただけで

その部屋に汚れがある気配を感じるようになることだ。

客室内に汚れで空気が淀んでいる場所がありそうだと察知できる感覚ともいえる。

ただし、その感覚は大事に持ちつつも、必ず一点の角から角まできちんきちんと一つ一つ 

丁寧に見ていくというプロセスを踏むこと、それがホテルのインスペクションの基本だ。

すべてがハイテク対応の今、そのような理屈も根拠もない感覚を伝えるのは

長年の感だよ!と言うしかないが、

職業的なセンサーが自分の体内にもあることに気付くことが最も重要である。

そしてそのセンサーが何か変だなあと反応したときは、

何が何でも必ずその現場に戻ることをお勧めする!

それがクオリティーに関して、後々後悔しない秘訣である。

ホテルで長い間働いていると、どれが良いか悪いかというセンスも然りだが、

”何かが変だぞ”という感覚が鋭くなる。それは危険回避能力みたいなもので、

毎日のように起きる、1 + 1 では解決できない様々な出来事に鍛えられ、

問題を解決してきた延長上に身につく防衛能力みたいな感じである。

この感覚があればいつも最悪の事態だけは避けられる。

もとに戻るが、科学的根拠がはっきりしないことがこの世には沢山あるが、

空気の淀み=汚れの粒子の存在がある

空気がよく換気されていないとき、体の気のエネルギーが循環していないのと同じようなこ

とが、部屋の中でも起こっており、それが空間を通して伝わってくるのかもしれない。

管理者は、スピリチャルではないが、東洋医学の理論は少し不可解なことを考えるときに

にも大変役に立つことが多い。

それは体内にある経絡の気の流れに似ている感覚だ。

失礼します… いきなり話題はジャンプして、東洋医学の12経絡の話だ。
経絡とは東洋医学で気の通り道のことである。経脈と絡脈の総称が一つになったものを経絡と呼ばれている。
縦に流れているラインが経脈で横で枝分かれしているラインが絡脈、   合わせて経絡だ。

体の不調は気の流れの滞りに関係していると言われており、気を流すことにより、不調が改

善するが、部屋で同じように汚れを取り除いていない場合、空気が澄んでいない、エネルギ

ーが停滞している状態が空気を通し伝わってくるのかもしれない。

ということになると体のツボが客室でいうインスペクションのチェックポイントみたいな

なものかもしれない。ただしこれはあくまで管理人の仮説段階であるが…..


最後にインスペクションをする方向だが、部屋タイプにもよるが、

時計周りの場合、部屋の最後の仕上がりがすっきりとしまり、

逆に反時計周りの場合は緩む、そういう意味では反時計周りは、最初に”ごみ”などを

回収するときの方向として使うが、後仕上げは、やはり時計周りでしっかりと蓋を閉

める、シールをして、完了である。

これはネジや蓋などを回してもらうと時計回りと反時計周りの感覚が

わかるので試したい方は、是非やって頂きたい! 

これも、あくまで管理者の仮説であり、品質管理の基本はやはり地道なチェック、

以外のなにものにも勝るものはないと申し上げたい!!


新型コロナウイルス対策を考慮したインスペクションこそがこれからの本当の「おもてなし」だ!

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