初めて挑戦、ホテルのハウスキーパー!

☆ ホテルのハウスキーパーの仕事は、次のシンプルな6ステップから成り立っています。ホテルで働いてみたい方は必見です!また管理人の初めてのハウスキーパーの一日も是非覗いてみてくださいね!

アメリカのホテルで働いていた時, そのホテルで25年以上も働いていたハウスキーパーから初出勤の日にちょっとした嫌がらせを受けたそのホテルでは新参者に対し洗礼とも言える、いじめと呼ぶほど大げさなことではないが、入って来る新人に掃除をするだけの根性があるかどうか試す、パンチのきいた入社前儀式が行われていた。

ハウスキーパーの仕事は、一度客室に入ってしまうと、個室での地道な作業になるため、清掃業務だけに集中できる。そのため一人で仕事をしたい人には向いている職業だと思う。出勤するとその日に清掃をする部屋番号が割り振られる。部屋の大きさにも拠るが、海外では平均的に一人10部屋以上、日本では5-7部屋の部屋が割り振られる。

ハウスキーパーが、清掃する前に確認する必要情報はこちらです。

  • ゲストの国籍 (日本語または英語が通じるのか)
  • ゲストの名前  
  • 宿泊人数、夫婦、カップル、また女性二人なのか、またその中にお子さんやお年寄りはいないか (それぞれアメニティの中身が変わってきます)
  • 到着時間 早い到着または遅い到着か(遅い場合お休みの準備などがいる)
  • リピーター、新規のゲスト 
  • ベッドタイプ、マットレスの硬さ、ピローの種類の希望
  • 旅の目的(ビジネス、レジャー, 記念日)
  • アレルギーなど(羽毛、薬品、食物、ダストなど)
  • 事前にリクエストされた加湿器やアイロンなどの備品
  • リピーターの場合、前回に苦情、リクエストが残っていないかどうか

ハウスキーパーは、ただの掃除をしているだけと思われがちだ。しかし実際のところはこのように様々な事に気を使いながら清掃業務を行っている。

チェックアウトの清掃は、前泊者の形跡を部屋に残さないように仕上げることが大切!

一度すべてをリセットし、新しい部屋として販売できるよう心掛けたい。その為には、清掃時に五感を働かせ、臭いなども含め、細心の注意を払うことが必要!

ホテルにとって、ゲストの滞在部屋の清掃もとても大切だ。特にリピーターの部屋清掃のクオリティの高いハウスキーパーは優秀なハウスキーパーの証である。

なぜそうなのかは、また別の機会にお話をしたいと思う。


さてアメリカでの仕事初めの日。清掃をスタートするため、客室階のフロアーに上がったのだが、あるはずの清掃道具の入ったカート一式が見つからなかった。

清掃道具がどこにあるのか、朝の貴重な時間を相当費やし、初日から大きく仕事につまずいた。

しばらくして” 清掃カートが見つからない”と上司に報告するも、所定の場所に朝あったのを確認したから探してねとマネージャーに言われてしまった。

客室数が600室以上もある巨大ホテルだった為、カートの数も60台以上はあるわけで、どこかで余っているカートぐらい見つけられないのかと思われたようだ。

しかしあいにくその日は満室に近い稼働だ。そう簡単には余っているカートが見つからなかった。そのためカートなしで初仕事をスタートさせることとなった。

その後、そのカートは全く関係のないフロアーの非常口の外で見つかったまた余っていたほかのカートも全て見えない場所に同様に置いてあった。初日なので何が起こっているかよくわからなかったのだが、次第に慣れてきて全体が見えるようになると、その次に入ってきた新人ハウスキーパーも管理人同様カートがないないと朝から探し回っていたようだ。その時初めてそれが先輩からの挨拶をかねた儀式みたいなものだと悟った。

極めつけは、いつもカートに悪さをしている本人は、身なりのきちんとした、旦那さんがいつもホテルの外の従業員入り口まで車でわざわざ迎えに来てくれるような立派なご婦人で、見かけからは、到底そんな嫌がらせをしている人とはわからないようなハウスキーパーだったのだ。

ところがそのご婦人は、25年以上ホテルに務めており、今までも様々な問題を起こすも、絶対に辞めさせられない法律上の知識を豊富に持っているとマネージャーが嘆いていた。

管理人もその彼女の挨拶とやらに屈することなく無事アメリカでの登竜門を通過したのだが、この経験から次の事を学んだ。

アメリカ社会ではハウスキーパーでさえも、普段から弁護士を味方につけて暮らしている。

日本で当たり前と思っていることも、日本以外では、期待しないでおく方が、ストレスにならない。

ハウスキーパーの初日に教わること

さて、清掃に関してハウスキーパーの初日に教わることは、日本でも海外でもほとんど同じである。簡単に言うと次の6つのステップである。

  1. マスターキーの使い方と部屋への入室の仕方
  2. ストリッピングの仕方
  3. ベッドの作り方
  4. 掃除機のかけ方
  5. バスルームとトイレの掃除
  6. 自分のカートの補充の仕方

マスターキーの使い方と部屋への入室の仕方

ハウスキーパーとしてまず最初に習うのは、部屋への入室の仕方である。部屋に入る際、ホテルで最も重要な、マスターキーといってどの部屋でも開けることができる部屋の鍵を渡されるこの鍵はとても大切なので肌身離さず持っていなくてはならない。通常は洋服に結び付けて使用する。安全安心のホテルでは、鍵の管理は、最も大切な仕事の一つとなっている。

”もしなくしたら、あなたは首になるわよ”と強く言われた。以前カギをなくしたハウスキーパーがいたらしいが、ラッキーにも他のゲストがフロントに届けてくれたらしい。しかしその後長い間出勤停止になってしまった。

ゲストのお部屋に入る際のコツは、必ずゲストが中にいると思って丁寧に入ることだそして、シャワーやお風呂に入っていて、裸で出てくることを常に想定しなくてはいけない。管理人は、きちっとしたプロセスで入室したのだが、何度も全裸のゲストに遭遇したり、睡眠中のお邪魔をしたり、また予期せずゲストのペットがジャンプして出迎えてくれたという経験などもある。

ホテルによっては、ゲストが中に在室していることが、部屋の中の体温を察知できるセンサー装置が付いており、ゲストの状況を部屋に行かずともコンピュータで見ることができる。または、部屋のステータスがチェックアウトになっていれば、部屋への入室可能である。

今はセンサーやインジケーターなどの開発により入室するのもとても便利になっている。昔あるホテルでは、ゲストが部屋から外出するのをドアにマッチ棒を立てかけて見張っていたという都市伝説もあるほどで、今でこそ、コロナの影響でゲストの不在中にサービスを行うことがあたり前になったが、滞在中もなるべくゲストのお邪魔をしないことが最も重要である。

ストリッピング

入室した後、客室清掃を行う前に必ず行うこと。それは汚れたものを取り除く作業である。それをストリッピングと呼ぶ汚れたものとは、使用されたシーツ、タオル、浴衣や、ルームサービスのトレー、ゲストのごみなどである。

このストリッピングの作業で気を付けることは、先客が残していった忘れ物などを捨てないように念入りに1枚1枚シーツはがすなどして慎重に行うようにしよう。中には、お子さんが忘れていった、大切なぬいぐるみや、飛行機に乗るのに必要なパスポートやプレゼントのネックレスなど予期せぬところからゲストにとってかけがえのない思い出の品物などを発見する場合があるので、慎重を期してストリッピングを行おう。

ベッドメイク

客室のなかで一番の面積を占めているのがベッドである。ベッドメイクがきれいであればまずハウスキーパ―としては高い評価が得られるであろう。ベッドメイクで一番大切なのはホスピタリティコーナーといわれるベッドの四つ角を三角に折るプロセスである。

ポイントは、シーツの角を対角線上にきっちり伸ばすことだ。

頭部横の余ったシーツをマットレスに直角に引っ張り、マットレスの延長線の敷きシーツの端を左手でしっかり押さえます。右手の三角の部分はベッドの上に置きます。マットレスを持ち上げながら、順手で下に垂れているシーツを敷き込みます。

左手でマットレスの側面のシーツを押さえながら右手のシーツを垂らし、マットレスの下に入れたシーツが崩れないように、順手でさらに三角の部分を敷き込みます。

ここをきちんと作っておくと、どんなに大きな大人が寝返りを打っても朝までシーツがきれいなままになっているはずだ。

掃除機のかけ方

掃除機はホテルの客室では、アップライトと呼ばれる縦型式のものを使用しているところが多い。コードをうまく手繰り寄せながら、掃除機は前方向にかけるのではなく、自分の方に引くようにしてかけると、動きがスムーズでかけ残しなく掃除機が仕事をしてくれる。

また掃除機をかけるとき、パーツを使い分けながら、コーナーや家具の下はアタッチメントをノズルやブラシなどに付け替えながら清掃し、大きな面積をかけるときは、そのままの状態で行う。ベッドやソファの下などは、180度にねかしてからバキュームを行うようにする。

順番は奥から掃除し、最後に入り口のドア閉めて、エントランスもかけ忘れないようにしよう。また一番苦情の多いバスルームの掃除機掛けも忘れないように行おう。

バスルームとトイレの掃除

バスルームの清掃で大切なことは、最初に洗剤を清掃個所にスプレーして少しでも汚れを中和しておく時間を作ることである。素材にもよるが、お風呂のバスタブ清掃とトイレ清掃は下記の表のように弱酸性洗剤で行うことで、石鹸カスや、尿石、細菌などを短時間で分解洗浄してくれます。バスルーム清掃で特に気を付けることは、バスタブ角の洗い残しと残毛などがないことです。また、大理石などの天然石には強い酸性洗剤は向かないので注意をして行おう。

次にタオルやアメニティの補充漏れも忘れないように行いましょう。タオルをたたむ際は必ず、ゲストから輪(開いているところ)が見えないようにセットしましょう。

良いハウスキーパーは、バスルームの清掃が上手で、残毛や角の洗い残しも少なく、蛇口やシャワーヘッドや手すりの金属もゲストから見える裏面をもピカピカに磨き上げます。さらにタオルやローブのたたみ方と結び方などもひと手間加えとてもきれいに仕上げています。

自分のカートの補充の仕方

一日の終わりに、明日使うカートを補充します。良いハウスキーパーはカート(道具)もきれいに管理しているのが特徴的です。

まずカートの下の方に重いボトル類などを入れ、上の方にタオルなどを置きます。ゲストの仕様にもよりますが、清掃時、なるべく何度も倉庫に備品を取りに戻らないようその日に使用するものを効率よくカートに入れセットします。

カートの中が散らかっていると、せっかく持ってきた備品がクシャクシャになったり探すのに時間がかかったりと、予想以上に清掃時間もロスしてしまい、生産性の悪い結果になってしまします。

カートの中身はそのハウスキーパーの仕事の特徴を体現しているといえるでしょう。

dysonのファンヒーター、ホテルの客室でもデザインのシンプルさで大活躍、場所をとらずコンパクトなのにどの部屋タイプにもマッチしておる!dyson さんは日本好きで何度かお会いしたこともあるのじゃ。季節を選ばないので場所をとりません。

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