本当の日本人の正体…あらわる

インバウンドの恩恵を受け、外国人客中心に賑わっていたホテル! コロナ禍で、急激な稼働低迷で全く予想もしなかった在庫の整理や休業要請! その後政府の支援に拠る「Go Toトラベル」による一時的V時回復により、ホテル内でも慣れない作業に追われた。鎖国依頼の「日本人」というカルチャーショックを体験することになる!

今の季節, 道を歩いていると、とっても気になる木がある。それは葉っぱなのに、個性豊かなカラフルさで、人一倍騒がしさを漂わせている木である。

毎年秋になると管理人が気になっている木だった。その木はかわいい横太りのひし形で、風に揺れながら、何とも言えない素敵な配色のもと愛らしいハートの様相で一斉になびいている。

この木はどうやらトウダイグサ科シラキ続の高木で、中国原産。街路樹や公園樹として植えられ、西日本に多いらしい。ナンキンハゼの木だ。(南京ハゼ)

調べてみると、秋に白く実る果実の、白い種子からロウが採れ、石鹸や坐薬、ろうそくなどに用いられるようである。南京も中国からの渡来を指す言葉である

夜ふと木を見上げると、この時期らしくセルフデコレーションをしていた。手間いらず、とても粋な木だ。

今、あらためて沢山の日本人ゲストと接してみてわかったことがあるので、まとめてみた。

Go to で見られるホテルでの日本人の特徴  

1.日本人は時間に対しとても貴重面である

これはチェックインとチェックアウトにあらわれる。普段インバウンドのゲストをお迎えする場合、到着時間は飛行機の到着プラス大体1時間ぐらいと考えられている。世界各地からの発着の為、到着時間もチェックイン時間が一定に偏ることはあまりになかった

ホテルのチェックインが3時だとしよう。海外からのゲストであれば、ロビーについた時点で、何時であれ、早くチェックインできないかどうか確実に交渉してくる。早く入れない場合には、荷物を預けて外出し時間を有効的に使われる場合が多い。

ところが日本人のゲストの場合、15時少し前までは、カウンターには全く無関心な様子でロビーの椅子に座っている。ところが、14:59になったとたん、全員が椅子から立ち上がり列を作り始めるのである。私たち日本人は時間に対し実にユニークな特性を持っている。

チェックアウト時も、同じ時間を目指し列ができる。外国人がいる場合はやはり飛行機の時間に合わせたそれぞれのアイテナリーで行動するため、チェックアウトの時間に同時に混み合うこともない。しかしコロナ禍で近くのリゾートを楽しもうというマイクロツーリズムが定着し始めた今特にこの傾向は強くなって来ている。

マイクロツーリズムとは、自宅から1時間から2時間圏内の地元または近隣への宿泊観光や日帰り観光を指す。マイクロツーリズム商圏内の人口規模が小さい地域もあるが、リピート利用の潜在性は高く市場規模が小さいとは限らない。繰り返し利用してもらう仕組みを持つことで持続可能で安定したマーケットになる。

2. 日本人はすべての施設を楽しむ

Go to キャンペーンの期間、やはりせっかく高級宿泊施設に宿泊したのだから、ホテルにあるすべての施設を利用したり、お部屋にあるすべてのタオルやアメニティも試してみて、そしてできるものならお持ち帰りできるものはすべて記念にお持ち帰りしたいというゲストが多い。

外国人のゲストの場合、○○をやりたいとか、○○に行きたいという予定が事前に決まっている。もちろん目的が観光の場合は、海外からはるばるやってきてホテルの一室にずっとどまることもあまりない。

客室の備品に関しても、飛行機でわざわざ来るのに、大体の海外トラベラーが家庭で使用している電動歯ブラシ、シャンプー、リンス、化粧品などを家で使っているそのままのサイズで持ってきている。

日本人の様に、ホテルで化粧品をもらったり、何かを小分けにして持ってくるということもあまりない。そのため、外国人が滞在している場合、ホテルのアメニティの消費量は少ないのである。日本ヘビーリピーターの中には、小分けが便利とわかり、無印などの携帯容器に入れて旅をする外国人もいる。

管理人がスペインでゆっくりとピカソの美術鑑賞していた時である。今でも強烈に覚えていることがある。突然沢山のアジア人観光客が美術館の中を風の様に通り過ぎて行ったのだ。何を見に来たかは定かではないが、せっかくスペインに来たのだから見れるものはすべてお得に、詰め込んで、記念にするといったツアーのようだ。旅自体を楽しむというより、行ったことを記念にするというのも、私たち日本人の特徴なのかもしれない。

3.日本人には本音と建前がある

ホテルのカウンターではありがとうございました。また来ます。と笑顔でチェックアウトされたゲストも、アウト後SNSで宿泊であった不満、こうなら良かったのにいうことを後から知らされることがある。残念ながら、滞在中であれば対応可能なことも含まれており、ホテルの説明のタイミングの悪さもあるかもしれないが、あとから連絡をもらっても、もうその日は戻ってこない。

これは、やはりSNSが世界的に広がり自分の経験を後から残すことが一般的になってきたので、この傾向が特に強くなってきている。日記の様に綴られている内容を見るとそれなりに応援してくれているともみられるメッセージにもとれるが、滞在中にフォローできる内容を頂くと、もう少しコミュニケーションが取れるていたら宿泊自体がグレードアップしていたのではないかと考えさせられる。ホテルはそのメッセージを真摯に受け止め日々改善に努めている。

客室には宿泊人数に必要な備品やアメニティがセットされている。タオルなどは朝夜それぞれの分が人数に合わせ、フェースタオル、ハンドタオル、バスタオル、ボディタオルなどセットされている。ローブやパジャマ、浴衣の常備もある。ゲストによっては、1泊の間にすべてのローブとパジャマと浴衣に着替えて楽しんでいる。チェックアウトの際、すべてが使用済みのことがある。それだけならまだしも、ローブやパジャマなどが部屋からなくなっていることがある。カップ類も部屋にミニバーに合わせ取り揃えているものが全て利用されていることがある。これは必要な物だけを利用する外国人と違い、日本人の大きな特徴ともいえる。

すべてのバスアメニティの使用について、さすがのハウスキーパーも仕事とは言え、今までの部屋とは様相が変わったことに関して脅威を覚え始めている。すべての備品が使用され、すべてのアメニティがアウトと同時に一掃されるのだ。それでも、中には場所ごとにごみやタオル類をまとめて行ってくださるゲストを見るとホッとするものだ。

ホテルでは、持って帰ってよい備品と持って帰ってはいけない備品があるので注意しよう。備え付けのローブや茶器などを万が一持ち帰ってしまった場合は、後ほど請求されることになるので、持ち帰らないように注意しよう。

もしわからない場合は、ホテルスタッフに相談してみましょう。

4.日本人の精神性

かつて日本人の精神性の高さやマナーの良さが各国やメディアに称賛されたことを覚えているが、Go to は日本人のリアルな今を映し出している。コロナによって、その正しさの矛先はお金や物質面、他人へ向けられることが多くなった。

日本のコロナ感染者の数は、先進国の中で、現時点で海外に比べ圧倒的に少ない。海外の友人は今でも国による制約の中、ジムやレストランが閉鎖されて自粛生活を余儀なくされている。政府が罰則を設けているため、次の国民的ホリデーであるクリスマスまで国民全員がそれに従わなければならないからである。

日本も我慢の3連休など精神論を唱えているが実際の所、我慢という言葉自体今の日本人にはピンと響かないのではないかと思う。

日本は年末年始の商業戦線の時期にどうするのか、オリンピックはどうするのか、皆が息を潜め見守っているようにも見える。本当はすべて結論は出ているはずなのに、何か神風みたいなものにかけているようにも見えるのである。

もしかしたら大丈夫かもしれない。みたいな日本神話の神頼みがこの21世紀にでも顔を出す。

特にデータ分析に関し、完璧な数字などはないわけで、感染者の数も申告者した方の実のデータのみである。中には子供がいて風評被害にあうのが怖くて病院にいかないとか、経済面で工面できないなど、いろいろな面で事実のデータを知ることを難しくしているのも事実だ。

これは日本人がウイルスに対し、羞恥心、なったら恥ずかしい。なったらいけないとならない方を正当化しているからだと思う。しかし、これは日本の国民性でもあろう。もし日本の首相がコロナに感染したとしても、本当のことは隠すのではないかと思う。

この前管理人はマッサージを受けているとき、隣の方が壁越しに、僕の会社は全員がPCR検査を受けているから大丈夫なんですよと、お話をされていた。

大企業の良い会社で素晴らしいなあと思った反面、しかしPCR検査は毎日皆がやらないと意味がないのではないかと思ってしまったりもする。一部の方たちの努力では限界が来るのも時間の問題かもしれない。

ホテルではコロナに有効とされる洗剤を使用し徹底した清掃消毒を日々行っている。ホテルでは他のどこにも負けないぐらい消毒を徹底している。

それは担当者の消毒回数と清掃範囲のデータを見て、安心する数値である。ホテル業界全体でも、ホテルでは絶対コロナ感染を出さないようにおのずと良い連帯感のようなものを感じる。ホテルでは1時間に1回のパブリックエリアの徹底した消毒を行っている。コロナの消毒は下記ブログ⇒”Go to キャンペーン知っておきたいホテルのコロナ対策”参考にしてください。

万が一ゲスト、もしくは従業員に感染者が出たとしても、拡散する範囲が小範囲で済むためその予防策としてはコストはかかるが今最も大切かつ有効なことである。また熱が出たら躊躇せず申告できる会社の雰囲気も必要である。

5.コロナ禍にホテルで働くこと

去年の今頃はホテルの90%がインバウンドのゲストであった。そのためホテルも外国人向けの仕様になっていたのが現実である。

インバウンド(Inbound)とは、外国人が訪れてくる旅行のこと。日本へのインバはウンドを訪日外国人旅行または訪日旅行という。これに対し、自国から外国へ出かける旅行をアウトバウンド(Outbound)または海外旅行という。
しかし、コロナで外国人ゲストが入国できなくなり、ホテルは経済的にも死活問題だ。ホテル休業中は、メンテナンスに力を入れたり、内部に抗菌塗布を施したり、また外部からの問い合わせの電話対応などに追われていた。
稼働が急激に下がり、ゲストに供給していた食材や賞味期限切れのアイテムが沢山残り相当量の高級食材を廃棄したり、寄付をすることになってしまった。
ホテルは政府の助成金制度を利用し、稼働が下がった分を補助してもらえる.
Go toのお陰で日本人ゲストが戻って来てくれたのは本当にありがたいことである。
休業中は、健康第一に自粛生活を行っていた人がほとんどだが、2か月以上も自粛生活を行って思うことは、このまま引きこもりが続いて、会社に戻れるかという不安である。
ホテルではチームごとに健康に問題がないか、気持ちが落ち着いていて不安がないかなど毎週電話で確認しあっていた。
いつの間にかオンラインZoom やチームマイクロソフト会議なども積極的におこなえるようになっていった。
後半になると、やはり経済的な問題や低稼働に合わせ、ホテルでも最小のチームが編成された。最初に集められたチームは精鋭である。こんな時は一人でマルチタスクがこなせる人が必要だ。
11月も終わりになるが、今でも休業をしている部署もある。ホテルの中では、すぐに仕事が必要ではない部署は他部署の応援にまわることになる。
こういう時に旅館などの宿泊施設はオペレーションを行いやすいのではないかと思う。
大きなホテル程、プロによる分業制になっており、意外と一つのタスクしかできない人材が沢山いるからだ。またそのプロフェッショナル感が強すぎて、簡単に他の仕事を手伝う風潮がないからだ。
しかし、これからは誰もがホテル内で少なくとも2つ3つ以上の仕事をすぐに手伝えるように教育していくようにシフトされるであろう。
これからも必要とされる場所で働くことは将来的にチームワークを築くのに良い機会だと考えている。

Go to で日本人の姿があらわになったのじゃなあ!
美 or 醜 

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